借金の時効援用の失敗に関するQ&A
Q時効の援用を失敗するのはどのようなときですか?
A
2つのパターンが考えられます。
1つめは、消滅時効が完成していると考えられたものの、実際には消滅時効が完成していないことが判明したパターンです。
例えば、滞納を始めてから優に5年以上が経過していたものの、実は訴訟を提起されていて判決が確定していたり、2~3年前くらいに債権者へ振り込みをしていたというケースが考えられます。
実際には、債権者に対して消滅時効の援用をしたタイミングで、時効が更新されている旨の反論がなされ、これらの事実が判明することがあります。
2つめは、消滅時効の援用が不適切であり、効果が発生しないというパターンです。
例えば、消滅時効の援用をする際には、対象となる債務(債権者から見た債権)を正確に特定する必要があります。
そうしないと、後になって、消滅時効の援用がされていないという反論をされてしまう可能性があります。
Q時効の援用を失敗するとどうなりますか?
A
まず、実際には消滅時効が完成していなかったというパターンにおいては、債務整理をせざるを得ないと考えられます。
このパターンにおいては、債権者からの請求が再開される可能性があります。
場合によっては、訴訟を提起される可能性もありますので、できるだけ早く債務整理をすることをお勧めします。
次に、消滅時効の援用が不適切であり、効果がなかったというパターンにおいては、改めて正確な内容で記した消滅時効の援用をすることで解決します。
Q時効の援用を失敗しないためにはどうしたらよいですか?
A
時効が更新されていないか否かを確認するためには、地道に資料を確認する必要がります。
ご自宅等をしっかり探してみて、過去に届いた判決文や和解書がないかを確認します。
また、預金通帳の履歴を遡り、5年以内に債権者へ振り込みをしていないかも確認しましょう。
消滅時効の援用を正確に行うためには、債務整理を得意とする専門家に依頼をしましょう。